『転職の思考法』が控えめに言ってヤバイ。読んだ感想と転職する人以外にもオススメする理由

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む『転職の思考法』北野唯我著がAmazonレビューでかなり評価が高くて気になり読んでみました。

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よくある転職本にならべた綺麗事とは一線を画す、本質的でかなり納得できる内容です。物語形式で書かれており、転職を成功させたい主人公の感情に添いながらストーリーが進みます。"『本当にやりたいこと』が見つからない、この仕事、ひょっとしていつかなくなる?、今のままじゃいけない気がするけど、転職して給料が下がるのも嫌"と言った本書の冒頭で出てくる不満を解消したい人はぜひ主人公の感情に沿って読んでみるといいと思います。

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

 

転職が怖い理由は捨てることを伴う初めての意思決定であるから

転職が怖い理由は『捨てることを伴う初めての意思決定』であるからと述べています。今まで大学を選び、就職先を選んできたと自覚しているようですが、それは単にレールに乗っただけであり、意味ある意思決定である『何かを捨てる意思決定』は今までに経験したことがなく初めてであるから恐怖を伴うとのこと。

技術資産を専門性と経験に分ける

マーケットを見据えた自分の技術の棚卸しから始まります。

専門性・・・法人営業・法人向けの新規開拓

経験・・・チームマネージャー・印刷機器の業界経験

まずは自分の技術資産を二つに分けてみます。20代は専門性、30代からは経験が大事になるのでキャリア選択に利用します。また40代からは人的資産(仕事を取ってくる人脈)が重要になってくるとのことです。
ここではどういったキャリアを取るかのアドバイスがあり現職、転職先含め頭に入れておいた方が良い考え方でしょう。

業界の生産性

その業界にいる人間が、平均一人あたりにどれほどの価値を生み出しているか【一人当たりの粗利が大きい業界ほど年収が高い】この視点が資産がなくても、安定して高い給与がもらい続けられる人とそうでない人の違いとのことです。
しかし例えば金融機関は20代で年収1000万を超える人が多いですが、金融機関で働きたくない人はどうすればよいのでしょう?それは本書で確認すると良いでしょう。キーワードは仕事のライフサイクルとエスカレータです。

会社選びの三つの基準

上にあげたマーケットバリューの他に、『働きやすさ』と『活躍の可能性』が会社選びの基準になるとのこと。転職先がブラック企業ではないか?といった漠然としたものから、さらに会社を正確に選ぶためのステップが紹介されています。また転職エージェントのビジネスモデルの説明や、ネットの口コミの使い方などの会社を選ぶ際の細かな注意点について書かれており、かなり参考になります。自分の職種が転職先の強みと合致するほうが昇進しやすい上、企業分析では中途でも昇進する文化があるかないかを見極めることは重要となるので企業絞る際に参考になると思います。

転職活動後期に出てくる今の会社でも良いのでは?

転職活動が長ければ長いほど今の会社で良いと思ってしまうものです。それは自分を錯覚させて今の環境はそれほど悪くないと言い聞かせてしまうからです。しかしそれでも転職を勧める理由が書かれており、さらには家族などパートナーの説得の仕方や、現職に対するマインドの構え方など事細かに学ぶことができます。

納得のいく仕事を見つけるには?

転職のテーマでもある自分にあった適職、天職の見つけ方ですが、本書では『何をしたいか?』のto do型と『どんな人でありたいか、どんな状態でありたいか』のbeing型の2パターンに人は分けられると指摘しています。また圧倒的に後者が人数が多く、being型の人間が幸せに仕事ができることについては上記のマーケットバリューを高めることと、その上で仕事でつく嘘を最小化することが大事であると述べています。この辺は読んでいてめちゃくちゃ感動する上、仕事以上に人生に役立つ内容なので転職を考えている人以外の人間も読むべきだと思います。

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

 

まとめ

転職の思考法は転職を希望している人以外も読む価値の高い本です。特に最終章の自分の納得のいく仕事を見つけるくだりは、仕事だけでなく人生において幸せに過ごすコツを知ることができます。

being型の人間が99パーセントを占めていて残りの1パーセントをtodo型の人間が占めており、例えば仕事における名言『好きを仕事に』みたいなものはtodo型の人間が発信したもので99パーセントの人間には必要ないのにそれに惑わされているという事実が指摘されています。そしてbeing型の『好きなことを見つける方法』については本書で確認してみましょう。

これを知っているのと知らないのでは大きく人生が変わってくるでしょう。

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