『MBAより簡単で英語より大切な決算書を読む習慣』という本を読んだので感想。
そもそもこの本を読もうと思ったのが、仕事の休憩時間に読むニュースの質を上げたいなぁと思ったことです。ヤフーニュースなど表面上を舐めるように読むことは好奇心の反射で、後々考えるとあまり役にも立ってなく、もっと何か新しい視点を得られるような情報の見方を勉強をしないとなぁと思ったからです。
自社、競合他社、顧客など自分と利害関係を伴っていて、そこの状況が左右されると自分のお給料に影響する、そんな利害と感情が絡まった知識はきっと役に立つでしょう。決算書を読むことでその知識を身につけていければと思いました。
決算書の動きから要因を分析する
決算書は貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書などの財務諸表など経営や財務の状態を表すものです。
これを単に読むだけでなく長期的にみたり、他社と比較することで得られることが多いようです。
本書では『eコーマス革命』を題材にIT関連企業があれこれ戦略を打ち、決算書にどう反映されているか非常に良い例を用いて解説しています。各社の強みを活かしてどう展開しているか、ここまで分析ができるのかと少し感動しました。
他にも広告ビジネスや携帯キャリア、企業買収など注目の集まりやすいテーマを扱っていて実際に自分でも読むことのできるより実践的なところがありがたいのです。
決算書が読めることのメリット
本書の冒頭で決算書が読めることによって次のメリットがあると紹介がありました。
①他社を決算書から読みといて、営業成績UP
②競合他社の施策の結果を決算書から分析、自社に取り込む
③決算書から会社の未来を予測、転職に活かす
ざっとこんな感じで3人の具体例が書かれていました。また驚くことに3人とも財務・会計の知識なしでこのような結果を得られたということです。
財務・会計は確かに役立つ知識ですがそこから何を読み解くかというポイントに絞った話です。
会計の素人でも決算書を上手に読むための十ヶ条
本書では財務・会計の知識がなくても下記の読み方で上手に読めると指南してくれます。
1他人の家庭の家計簿をのぞくつもりで読む
2必要なのは四則演算のみ
3決算短信ではなく、決算説明会資料から読む
4企業の「将来」を予測しようとする前に「過去」を正確に理解する
初級者編
5各ビジネスの構造を数式で理解する
6各ビジネスの主要な数字を暗記する
中級者編
7徹底的な因数分解で「ユニットエコノミクス」を計算する
8成長率(対前年比/ YoY)を必ず確認する
上級者編
91社だけではなく、類似企業の決算も分析·比較する
10.類似企業間の違いを説明できるようになる
決算書を読む習慣の評判が高い
「決算を読む習慣」というタイトルが語弊を与えるのですが、
— バフェット・コード (@buffett_code) October 18, 2018
・決算書を習慣的に読もう!と説く本ではない
・ここでいう決算は有報でも短信でもなく、なんなら財務三表でもなく、決算説明会資料がメインである
なので気軽に読んで大丈夫です😄
会計の知識は不要です。
会計よりもビジネスを読む本。
ビジネス書として、新入生に勧める本としてかなり評価の高い本です。
シコ助も久々にビジネス書を読みましたが、かなりの良書だと思います。一度読んでみることをお勧めします。