『何かになりきる』って最強のライフハックだと思う

息子が仮面ライダーになりきったり、娘がお姫様になりきるように、何かになりきることを心理学的にモデリングと言うそうです。

モデリングは子供がしがちな心理行動のように思ってましたが、例えばコスプレイヤーのように衣装をまとうことや、憧れのモデルが着ていた服をまとう人も少なからずモデリングの心理が表れているような気がします。仕事でも何かになりきったように電話をかけたり、営業なら営業っぽい喋り口調になっていて、無意識ながら多くの人が何かになりきっていたりするのです。

モデリングが子供だけの心理行動というイメージが、『何かになりきる』ことへの抵抗のように思えますが、実は何かになりきることって自分を変えてくれる最強のライフハックなのでは?と感じています。

先日、コスプレイヤーの友人と話す機会がありました。

『好きなキャラクターになりきっている時に気持ちも行動も変わる』

とのことで、普段人見知りする彼もコスプレしている時だけ自分から話しかけられるようになるそうです。

何かになりきること

ドラマや映画など役を演じる人は、役になりきるために多大な努力をするそうです。役に合わせて体重を増減したり、髪型、身なり、口調を出来る限り合わせます。

大河ドラマ『西郷どん』で西郷隆盛を演じる鈴木亮平は役に合わせて約30kgほど増量したと言われています。

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その努力の結果、しっかりと役になりきることで自然体で感情のこもった気迫のある素晴らしい演技が出来るといいます。

つまり役になりきることで、新たな感情を生み出し、新たな行動をとることができるのです。

なりきると何が変わるのか?

『何かになりきる』ことについて極論を持ってくるとわかりやすいかもしれません。

スタンフォード大学心理学部で行われた『監獄実験』がよい例だと思います。

この実験は結論から言うと、人間の行動は、その人の気質や性格で決まるのではなく、置かれた状況によって決まるということを証明する為の実験でした。

受刑者と看守役になりきることで、ここまで行動が変容してしまうという恐怖の実験ですが、ポジティブに捉えるとそれだけ自分を変える要素を持っているのです。

モデリングは最強のライフハック

シコ助は長い間、猫背に悩んでいましたが、ある映画俳優をモデリングすることによって、猫背が治りつつあります。

オーシャンズ11 (字幕版)
 

恥ずかしながらオーシャンズ11のブラットピットを演じているのですが、カッコいいスーツに包まれたスタイルがカッコ良くて、モデリングすることでいくつか変わった部分があります。

①気質が変わる

コスプレする人と同じように、マインドが変わり、ポジティブになったり、挑戦的になったりします。

②振る舞いが変わる

一度なりきると、ほとんど無意識に振る舞い方が変わります。会話の仕方や、声のトーン、それから背筋もブラピの通りになります。

自分を変えるには習慣化が大事です。シコ助もそう思います。いくらモデリングをしても、必ず自分の思い通りにはいきません。

ただ先ほどの監獄実験の通り気質や行動は変容します。役になりきることで気になる人に声をかけたり、チャンスに飛び込める覚悟を得られます。

またものごとの習慣化は特定の行動に対する試みです。特定の行動と捉えにくく習慣化では行動を変容し辛いもの(声のトーン、会話の仕方、立ち振る舞い、姿勢)にはモデリングからアプローチするほうがずっと上手く行きます。

『何かになりきる』ことは最強のライフハックなのです。